フリーランスやクリエイター、インフルエンサーなど“かっこよく見える働き方”が目立つかと思えば、ブラック企業や精神疾患など働くことについてのマイナス面も見えやすい時代。自分のやりたいことが分からなくなったり、誰の言うことを信用したら良いのか迷子になる方もいらっしゃると思います。
飲食店チェーンの店長から動画編集者にガラッとキャリアチェンジした森さんにお話をうかがいました。“本当の問題や本当の目標地点が見えなくなることがある” “天職は実は自分の経験・過去から見つかるかもしれないこと”など、気付きの多いお話をお聞きできました。
どんなキャリアが自分に向いているか不安な方へ。
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目次
居酒屋チェーンの店長をしていた頃です。仕事自体は楽しかったし、人間関係も上手く構築できていたのですが、2つきっかけがあって。
1つ目は、全国で売上1位になったにもかかわらず給料が上がらなかったことです。上層部の方から評価もされてやりがいはありましたが、給料としては全く上がらなくて。「半年間我慢してくれ」と言われたものの納得いかず、やったらやっただけ稼げるフリーランスが魅力的に映りました。
2つ目は、アルバイトの学生が進路や就活の相談をしてくれるのに、自分は何も答えられなかったことです。自分自身、大学に進学せず、ミュージシャンからアルバイト先の居酒屋チェーンに就職という王道から逸れたルートを歩んでいたので、進路について上手くアドバイスできなかったんです。それが頭の中で引っかかってて。
後輩から相談された時にアドバイスできる人になりたいという想いが出てきました。
フリーランスになれば選択肢を広げられるし、アドバイスの幅も広がるだろう、と考えました。
初月に70万円稼げました。やったらやっただけ稼げた最初の経験です。
当時、妻の一声でアルバイトを全部辞めて収入を絶ったんです。時間はできたけど稼がないと生活が立ち行かない状況になりまして。当時は借金も抱えていたので、生活費+借金返済の資金が必要だったんですよね。
まだ編集者としての経験もなかったので、当たって砕けるを繰り返しながら、がむしゃらに営業して、70万円稼ぐことができました。
その2~3ヶ月後には借金も完済できたので「あ、フリーランスは本当にやればやるだけ売り上げを上げられるんだ!」と実感しました。
最近は報酬面だけでなく、取引先とのやりとりの中でも成長を感じることがあります。
例えば、動画編集者として関わっていた取引先から、一段階レベルの高い相談を受けることがあるんです。外注費の相談を受けたり、ディレクションの相談を受けたり。単なる編集者としてではない、一段階上の相談が増えています。
フェーズが変わった印象がありますし、信頼され、評価してくださっているんだなぁと嬉しくなります!
ここ3年間、自分自身いろんな立場で仕事してきましたし、ワークキャリアのメンター講師もしているので、アドバイスの幅は広がってきたと思います。今なら当時のアルバイトスタッフの相談にもちゃんと乗ってあげられるかもしれません。
ワークキャリアでメンター講師をしていると「異業種に転職すれば、全ての悩みが解決するに違いない!」「働き方が変われば、全ての悩みが解決するに違いない!」と解像度が低くなっているパターンをよく見かけます。
“本当の問題”や“本当の目標地点”が見えなくなってしまうパターンです。特にストレスがかかっていると、よく陥るパターンだと思います。
実際に対話する中で、何が問題なのか、目標地点に辿り着くにはどんな道筋を立てればいいのか、相手の状況を整理できるようになってきました。
もし当時のアルバイトスタッフのような後輩から相談されたら、以前よりもその人に合ったアドバイスができるんじゃないかと思います。
収入面でも、後輩へのアドバイス面でも、昔の自分が感じていた不足感は解消されてきました。
実際に知り合った人から紹介されて、信頼できるなと思ったので受講しました。ちなみに僕はオーソドックスな合宿型のワークキャリアではなく、YouTuberコースという通学型のちょっと特殊なコースを受講しました。(※現在はクローズしたコースです。)
以前からフリーランスの人がたくさんいるシェアハウスに住んでいたので、ワークキャリアの噂はよく耳にしていました。でも「1ヶ月で稼げるようになるなんて嘘だろう!」という気持ちがあったので受講はしていませんでした。笑
実は「フリーランスになりたい」と思い始めた最初の頃、プログラミングを勉強していたんです。
“1ヶ月で100万円稼げる”という触れ込みの教材を30万円で購入して勉強しましたが、上手くいかずに失敗しました。挫折です。今思えば、詐欺に近い売り方をされたと思います。当時はお金に余裕もなく、思うように稼ぐこともできず、どん底でした。
ちょうどその頃にワークキャリアのYouTuberコースの話を耳にして、「今度こそ成果を出したい!」という気持ちで受講を決めました。実際に知り合った人から紹介されたので、信頼できたんです。
他のスクールも調べてみたものの、かなり高額だったので手を出せませんでした。
動画編集の基礎を少しと、視聴者目線で学ぶチャンネル分析、企画〜撮影〜動画編集までの課題などに取り組みました。
YouTuberコースだったので、動画編集というよりはYouTubeに特化していましたし、マーケティング視点が多めなコンサル寄りの講座でしたね。
知り合い経由で営業をして、インフルエンサーのYouTubeの編集案件を受注できました。動画自体は7本ほど作成したと思います。
講師に「どうやったら仕事を取れますか?」「どういう編集者が求められていますか?」と聞いたんです。
すると「動画を完コピできる編集者が求められている」「動画編集の仕事自体はたくさんあるし、今伸びている業界なので需要はある」などと教えていただいて。
ちょうどその頃、ブロガーさんがビジネスの場をブログからYouTubeに移行している時期だったので、実際に周りでも動画編集者の需要が高まっていたんです。
Twitterや企業のサイトから営業をかけたり、インフルエンサーに営業文章を送ったり。自分であれこれ試しました。かなり泥臭く営業をかけていましたね。
その後は月収70万円以上稼げたりと、「頑張った分だけ成果が出る」を実感できました。
実績のある人から、その人の言葉で情報を聞けるのが良かったです。
世の中にはいろいろな情報が出回っているので、自分ひとりで情報の取捨選択をするのはかなり難しいんですよね。その点で、ワークキャリアは現役のフリーランスが講師として登壇してくれるので安心して相談することができ、「この講師の言うことを信じよう」と決めて、集中して頑張れるので良かったです。
ワークキャリアの講座を受ける前に、ビジネス系インフルエンサーの情報を鵜呑みにして上手くいかなかった挫折経験があったんですよね。それもあって、誰を信じるかを決めて、情報に惑わされずに集中して取り組むのは大事だなと感じていました。
YouTubeの編集案件をメインにする、という前提でお話ししますね。
Step.1 無料ソフトを使い、試しに動画を作ってみる
「動画編集、やってみたいかも!」と思ったら、動画を作ることをおすすめします。自己満でOKです。まずは「自分は動画編集を楽しいと思えるタイプなのか?」を判断しましょう。
僕自身も無料ソフトを使って動画を撮影・編集しました。2本くらい作りましたね。
Step.2 Adobeを契約し、YouTubeで基礎を学ぶ
「動画編集、楽しいかも!」と思ったら、有料ソフトを契約しましょう。業界的にAdobeのPremiere Proで制作をする案件がかなり多いので、Premiere Proを契約することをおすすめします。
実は、基礎の基礎だけ覚えれば動画は作れてしまいます。YouTubeにアップされているハウツー動画を見ながら1本作ればOKです。
Step.3 YouTubeやTikTokのトレンドを把握
案件としてはじめに手を出しやすいのは、やはりYouTube動画の制作案件です。YouTubeやTikTokのトレンドについてある程度知っておくと、引き出しも増え、仕事がスムーズになるかと思います。
例えば、普段あまり観ないチャンネル、知らないジャンルを観るだけでも勉強になります。数を観るのが大事なので、100本くらい観ておくと良いですね。1週間に100本を目標にしてみましょう!
Step.4 ポートフォリオを作成
再現できそうな動画を完コピします。企画段階から完全オリジナルで作る必要はなくて、まずは完コピで力をつけるのがおすすめです!
ここで言う「完コピ」というのは、見本の動画と全く同じ素材やBGMを自力で探したり、テロップの動きを全く同じにしたり、テロップの位置を1mm単位で合わせたり、忠実に再現するイメージです。
これによって、編集ソフトへの理解度と調べる力(ググり力)の向上を狙います。
妥協せずに取り組めば必ず力がつくので、まずは「1本完コピする」をおすすめします。本数やオリジナル性は、案件をこなしながら身につければOKです。
オリジナル性のある表現を身につけ発揮するのは、価格帯が上のちょっとハイレベルな案件を狙う時で大丈夫です。まずは完コピしましょう!
Step.5 Twitterや企業のサイトから営業する
Twitterで動画編集のディレクターをやってる人を探したり、自社に製作部を持っていそうな企業に直営業します。
いきなり採用してもらうのは難しいので、まずはテスト案件を狙いましょう。ポートフォリオの提出+テスト案件で自身のスキル感をプレゼンし、本採用を狙います。
未経験から案件を獲得したい時はクラウドソーシングが使いやすいと思われがちです。ただ動画編集の案件については、難易度が高い・価格が低いなど消耗してしまう案件が多い印象なので、クラウドソーシングがおすすめと言い切ることはできません。
というのも動画編集のことを何も知らない発注者が多く、無茶な発注をされることも多いんです。そのため工数のすり合わせや見積もり作成から取り組み、こちらでハンドリングしないといけないことが多いことから、初心者には難易度が高いと思っています。
きちんとディレクターさんがいる案件の方が取り組みやすいし、学びにもなるため、Twitterや企業のサイトから直接営業をかけることをおすすめします!
居酒屋を立ち上げたいと思っています!最近はコワーキングコミュニティhinodeで「酒部」という部活動を立ち上げて、身内向けに串カツやお酒を提供し始めました。
自分自身が憧れていたフリーランスという働き方を叶えたり、ワークキャリアの講師として受講生と話したりする中で、最近思うことがあるんです。それは、自分にとって大切なことや楽しいことは、実は前職の中にもたくさんあった、ということです。
フリーランスになる前は、現在の環境を良く思えなく、職場にストレスやノイズを感じたりする場合も多く、フリーランスへの憧ればかりが膨らんでしまいがちです。
ただ、自分自身が実際にフリーランスになってみて、憧れていた状態を実現した上で思うことがあります。「自分にとって大切なことや楽しかったことは、実は前職の中にもたくさんあったなぁ」という気持ちです。
何かしらの想いがあって前職を選んでいるわけですよね。でもいつの間にか世間の声や自分の心の影響で、色々なものが見えなくなってしまって。
フリーランスとして活動してみて、今改めて「飲食店の店長は天職だったな」と感じています。デスクワークの長時間労働はいまだに慣れませんが、居酒屋の長時間労働は全然平気だったりもします。
フリーランスに挑戦したことで、改めて好きな職業や働き方が明確になってきました。
色々と挑戦する中で、新しく自分に合う仕事・楽しい仕事を見つける人もいると思います。ワークキャリアを受講して、異業種からWebの仕事を始めて、それが肌に合うような人です。
一方で、一周まわって過去の中から自分に合う仕事・楽しい仕事を見つける人もいるはずです。フリーランスをやることで「飲食店の店長は楽しかったな、天職だったな」と気づいた自分のようなパターンです。こういうパターンの人もいると思うんですよね。
在宅ワークやWebの仕事をするからこそ、リアルな世界での繋がりや伝統的な職業の素晴らしさに気付くこともありますよね。挑戦するからこそ、過去に選んだ道の良さを感じることもあると思うんです。最近はそんなことを考えています。
第一線で活躍する人の意見は有益です。活躍する人と知り合えて、アドバイスをもらえたら、その人をとことん信じて愚直にやることをおすすめします!
未経験のことに挑戦するのは、最初はめちゃくちゃキツイかもしれません。2~3ヶ月では結果が出ないこともあると思います。でも、そこを耐えて粘る気持ちが大事です。ぜひ挑戦してみてください!
編集後記
新しいことをするからこそ以前の環境の好きなところを見つけることもある、というお話が印象的でした。つい隣の芝生は青く見えてしまいますが、実は自分の中に、しかも過去の経験の中から大事な価値観を見つけることも確かにありますよね。私も一度、過去をじっくり振り返ってみたいです。
森さんは今後もワークキャリアのメンター講師として登壇予定です。これからも受講生の“本当の問題”や“本当の目標地点”を見つけてあげるよきサポーターでいてほしいと思います!
プロフィール
森貴充(もり たかみつ)さん 93年生まれ 一児のパパ
現在のお仕事:YouTubeディレクター、動画編集者、講師
以前のお仕事:居酒屋チェーンの店長
ワークキャリアの受講地域:東京都内(2020年1月通学型YouTuberコース)
※現在はクローズされたコースです
Twitter:https://twitter.com/matcha_hai
記事を書いた人
株式会社ワークキャリア マーケティング事業部 伊藤菜々
千葉県在住。大学時代のアルバイトや教育実習の経験から「週5日も会社員として働くのは自分には無理だ」と感じ、新卒でフリーランスのWebライターに。現在はフレックス・リモートで週3社員として勤務中。
みんなが幅広い選択肢を持ち、みんながご自愛しながら生きられるような社会になればと願いながら、自分に合った働き方×田舎暮らしを実践中。趣味は家庭菜園。
Twitter:なな(@777nanadayo777)
どんなキャリアが自分に向いているか不安な方へ。
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